はじめに
この記事は、やりたいことや選択肢はあるのに、「何を決めるか/今は決めないか」で止まってしまう人のために書いています。私は、意思決定の整理担当です。
考える順番と論点を整理し、あなたが決められる状態をつくります。
なぜ忙しい人ほど判断が遅くなるのか
「決断が遅い」「判断に時間がかかる」
そう感じている経営者や管理職は少なくありません。
ただ、ここで一つはっきりさせておきたいことがあります。判断が遅いのは、能力の問題ではありません。多くの場合、考え方の順番や扱い方が整理されていないだけです。
忙しい立場にある人ほど、判断の遅さを「自分の処理能力が足りないからだ」と受け取ってしまいがちです。けれど実際には、やらなくていい思考まで抱え込んでいるケースがほとんどです。
忙しい人ほど気づきにくい「考えることの消耗」
考えることには、確実にコストがかかります。
時間だけではありません。集中力や判断力、回復力も使われます。
・情報を集める
・比較する
・選択肢を整理する
・リスクを想像する
・結論を出す
こうした工程を、毎回すべて自分の頭の中で処理していないでしょうか。
問題は、これらが毎回ゼロから始まっていることです。
考えることは目に見えないため、疲労として自覚しづらい。
その結果、「今日は何もしていないのに疲れている」という感覚が残ります。
これは怠けでも年齢のせいでもありません。考え方の設計が合っていないだけです。
判断を全部自分で抱えると、なぜ重くなるのか
判断を自分でやること自体は、悪いことではありません。
ただ構造で見ると、非効率が起きやすいポイントがあります。
判断の前には必ず、
・論点を分ける
・前提をそろえる
・選択肢を切り分ける
という準備の工程が存在します。
この準備は重要ですが、成果が見えにくい。
しかも、できる人ほど「自分でできてしまう」ため、外に出す発想が生まれません。
その結果、重要だが、自分でやらなくてもいい判断まで抱え込むことになります。
ここで起きているのは、能力不足ではなく、能力の使いどころがずれている状態です。
「考える」は判断ではなく、整理の作業
多くの人が無意識に混同していることがあります。
それは、「考えること」と「決めること」を一緒にしている点です。
・整理する
・比較する
・言葉にする
・選択肢を減らす
これらは判断そのものではありません。判断に入る前の作業です。
最終的に決めるのは、自分でいい。ただし、そこに至るまでの思考工程は分けられます。
考えることを外に出すとは、決断を任せることではありません。
決めるための材料を整えることです。
速く決められる人が信用される理由
実務の世界では、「正解」よりも「判断が終わること」が重視される場面が多くあります。
判断が遅いと、「リソース管理ができていない」と見られてしまうからです。
・迷う時間が短い
・考える工程が少ない
・判断が前に進む
これはセンスではなく、設計の問題です。
すぐ決められる人は、頭がいいわけでも、勘が鋭いわけでもありません。
考えなくていいことを考えていないだけです。
判断力を鍛えるより、考える工程を減らす
これ以上、判断力を高める必要はありません。必要なのは、考える工程を減らすことです。
・毎回考えなくていいことは何か
・外に出せる思考はどこか
・自分が引き受ける判断はどれか
これを整理するだけで、判断の重さは大きく変わります。
考えることを、全部自分でやらなくていい。
この前提に立てた人から、時間と判断の余白を取り戻していきます。
もしここまで読んで「これ、自分のことだ」と感じたなら、あなたが止まっている理由は能力ではありません。ただ、扱い方を間違えていただけです。
おわりに
決断できない原因は、能力や覚悟ではなく、判断の扱い方が整理されていないだけということがほとんどです。もし今、「決めること自体に疲れている」なら、一度、判断を仕分けるところから始めてみてください。
私は、意思決定の交通整理をしています。

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