はじめに
このブログは、やりたいことや選択肢はあるのに、「何を決めるか/今は決めないか」で止まってしまう人のために書いています。
私は、意思決定の整理担当です。正解は出しません。アドバイスもしません。ただ、考える順番と論点を整理し、あなたが決められる状態をつくります。
考えているのに決められない理由は「能力」ではない
「もっと調べてから決めたい」
「正しい選択をしたいだけなんです」
そう言う人ほど、実は長い間、同じ場所で止まっています。
考えていないわけではない。むしろ、かなり考えている。
それでも動けないのは、能力が足りないからでも、覚悟が弱いからでもありません。
多くの場合、“正解を探す姿勢そのもの”が、決断を止めている。
ここを誤解したまま努力を重ねると、思考はどんどん重くなります。
なぜ「正解探し」は意思決定を止めるのか
正解を探すこと自体は、悪いことではありません。
問題は、正解探しが「判断の前提」ではなく「判断そのもの」になってしまうことです。
意思決定が止まる人の思考には、共通する構造があります。
まず、
- 選択肢
- 条件
- 将来の不安
- 失敗したくない気持ち
- 他人の評価
これらが一つの箱に全部入ったまま、同時に扱われています。
本来は順番に扱うべきものが、混ざったままなのです。
正解を探し始めると、人は無意識にこう考えます。
「すべてを満たす答えが、どこかにあるはずだ」と。
しかし現実の意思決定に、
・リスクがゼロ
・後悔がない
・全員が納得
そんな正解は存在しません。
それでも正解を探し続けると、
「まだ情報が足りない」
「もう少し考えれば見える」
と判断を先送りし続ける状態になります。
抽象的な例で言うと
地図を広げたまま、
「最短ルートを完璧に把握してから出発しよう」
としている状態です。
本来は、
- 行き先を仮決めする
- 危険な道を除外する
- 途中で修正する前提で進む
この順番でいい。
しかし正解探しに入ると、出発前にすべてを確定させようとする。
これが、思考を重くします。
事例:経営者のケース
小さな会社の経営者が、次の事業展開で悩んでいます。
A案もB案も、可能性はある。
市場も調べた。数字も出した。
それでも決められない理由は、
「どちらが“正解”か分からない」から。
整理してみると、
- 今すぐ決める必要がある判断
- 試しながら決めていい判断
- 今は決めなくていい判断
これらが、すべて同じ重さで考えていた。
正解を探すほど、
「全部ちゃんと決めなきゃいけない」
という錯覚が強まり、判断が止まるわけです。
決断できないのは「扱い方」の問題で、意思の弱さではない
ここまで読んで、
「自分は慎重すぎるのかもしれない」
と思ったなら、それも違います。
すぐに決められないのは、むしろ健全です。
問題は、何を今決めるか/何を決めないかが整理されていないこと。
能力の問題でも、意思の弱さでもありません。
ただ、判断の扱い方が整理されていないだけ。
順番が整うと、人は驚くほど自然に決められるようになります。
そして多くの人が、「あれ、こんなに軽かったっけ」と言います。

おわりに
多くの人は、整理されただけで自然に動き始めます。能力が足りなかったのではなく、順番が整っていなかっただけだと気づくからです。
決断できない原因は、能力や覚悟ではなく、判断の扱い方が整理されていないだけということがほとんどです。
もし今、「決めること自体に疲れている」なら、一度、判断を仕分けるところから始めてみてください。
私は、意思決定の交通整理をしています。


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